夢の守り人/上橋菜穂子
夢の守り人 (新潮文庫 う 18-4)夢の守り人 (新潮文庫 う 18-4)
(2007/12)
上橋 菜穂子

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「泣くために泣くのはおやめ」
トロガイの言葉がまだ響いて、その残り香をかみ締めているところです。

久々に児童書(ファンタジー)を読みました。
図書館の棚にあるのを見て
「夢の守り人」というシンプルでいて幻想チックなタイトルと、
二木真希子さんの温かでファンタジー色を感じさせるイラストに、
手をとっていました「たまには児童書もいいかぁ」と気軽な気持ちで。

プロローグでなかなか世界に入り込むことができず、
「うーん、私の頭が固くなってる??」と落ち込みかけましたが、
三部作というシリーズものだったのですね。
しかも三部作のなかで最終作となる本作品。
もちろん、前作を読んでいない私でも、たっぷりと楽しむことができました。

ただ、バルサの言葉が気になって、前作が読みたくて仕方ありません。

「もしっていうのは、苦しくなったときにみる夢だよ。
目ざめてみれば、もとの自分がいるだけさ。
――夢を逃げ道にできるような人生をわたしはおくってこなかった。」




花と種、花の子供との仕組みがいまいち理解しきれなかった感はありますが……、
時間も音も忘れてのめりこむように読むことができました。

荒々しくも優しいトロガイの言葉たちが、よく染みました。

夢はときに私たちを甘い世界へと誘っていきます。
花の世界へと連れ込まれた私は、帰っていくことができるのだろうか、
と読みながら考えさせられました。

またリー・トゥ・ルエン(木霊の想い人)の声が、
耳に静かに甘く忍び寄るように聞こえてくるようでした。

私たちは、いつも不完全。
そんなことを改めて思い知り、その不完全さの成す調べに酔い、
最後にはホッとあったかくなれた一冊です。


(↓ちなみに私が読んだのは下記のハードブックのほうでした)
夢の守り人 (偕成社ワンダーランド)夢の守り人 (偕成社ワンダーランド)
(2000/05)
二木 真希子、上橋 菜穂子 他

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【2008/02/26 22:08】 | 上橋 菜穂子 | トラックバック(0) | コメント(0)
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