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言葉は常に事象の外側にあった。どれほど忠実に紡ごうとしてもそれが事物と一体になることは決してない。たとえその対象が僕がよく知る、むしろ僕しか知らないはずの僕自身だったとしてもだ。
わかったでしょう? だけどそれしかできないのよ。だから貴方が貴方を知ろうとする努力には初めから限界があるの。P.171
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「みんながみんが、幸福になりたがるのは当然のことだ。そして事実、だれもが幸福にくらしている。しかし、それはおれたち焚書の仕事を受けもってるものが、そのようにはからってやっているからなんだぜ。おれたち焚書官は、人類に愉しみをあたえている。人類の生き甲斐をだ。享楽を、刺激を、おれたちの文明社会が、それを人類に、ふんだんにあてがっていることは、きにとしてもみとめんわけじゃあるまい」P.127
「ぼくたちが幸福でいられるために必要なものは、ひとつとして欠いていません。それでいて、ちっとも幸福になれずにいます。それには、なにかが欠けているのにちがいありません。考えてみますに、ぼくたちの手からなくなったものといえば、この10年か12年のあいだ、ぼくたちの手で焼きつづけてきた書物だけです。そこで、考えました。この不満を補ってくれるのは書物ではないかと」
フェイバーは、こたえて、
「あんたもロマンチックなおかただな。それも...(後略)P.176
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Author:はるトマト
教養を高める読書でありたい。
哲学科専攻の22才女子